―――ソーラー集熱システム

< 四季を通じた運転の仕組み >
冬の温風取入運転
太陽のぽかぽかを賢くいただく
冬の朝、日射がある日には屋根面に太陽が当たり、軒先から入った空気は徐々に温度を上げながら棟に向かって上昇していきます。棟温度が所定の温度に達すると、メインチャンバー切替ユニット及びリターン口のダンパーが室内側に開いて、取入ファンが回り、温風の取入れが始まります。取入れられた温風は、床下のコンクリートに蓄熱されるとともに、家の隅々まで行き渡ります。

冬の暖房循環運転
夜も陽だまりの暖かさ
冬の季節、一般の住宅では日射がなくなると室内は急に冷えてきますが、<<そよ風>>の住宅では床下の蓄熱コンクリートからの輻射熱があるため室温の低減は抑えられます。日射がなくなると、ダンパー付リターン口は室内側を閉じて、室内や床下の熱が外に逃げるのを防ぎます。日射が足りなくて寒い昼間や蓄熱が足りない夜には、補助暖房を利用しますが、<<そよ風>>で暖房循環運転をすると、補助暖房の熱を屋内全体に行き渡らせることができます。補助暖房はストーブ、温水ボイラー、エアコンなど様々な暖房器具が利用できます。

夏の排気・冷風循環運転
小屋裏も熱くならない
夏の日中、屋根は高温になります。メインチャンバー切替ユニットは室内側が閉じており、不要な熱い空気を室内に取込まず、屋根の上で排気するため、従来の空気集熱式ソーラーハウスに比べ、<<そよ風>>の住宅は小屋裏が熱くならずに済みます。熱い空気を捨てる前に、不凍液で熱交換して風呂や台所で利用するお湯を採ることも可能です。上の図は暑い夏の日中に、屋根上で排気しながら、屋内ではエアコンを利用した冷風循環運転をしている様子です。循環運転でエアコンを利用すると、涼しさを家全体に広げることができます。床下の涼しさも利用するので、小さなエアコンでも効果的です。

夏の涼風取入運転
放射冷却利用で高原のさわやかさ
夏の朝、戸外にとめた車の屋根がびっしょりと露で濡れていることがありますが、これは放射冷却現象によるものです。車の屋根が周囲の空気温度よりはるかに冷たくなることで起こる現象です。
<<そよ風>>は夏の夜、放射冷却現象で冷たくなった金属屋根の裏側に外気を通して、屋内に取込みます。ガラス無し集熱面では、さらに冷却効果が高まります。また、採熱板がさらに効率良く涼風をつくります。上の図は、軒先から取入れられた外気が屋根面で冷やされ、その涼しい空気が床下コンクリートに蓄冷されながら、家の隅々に行き渡る様子を示しています。涼風取入運転によって、次の朝、高原のさわやかさを感じることができます。

冬の雪には融雪運転
二つある集熱取入口の片方の取入口を利用して融雪ファンユニットを取付け、家屋上部の温まっている空気を集熱面に送り、雪を融かします。 この融雪ユニットを取付けても、ほかの運転の仕組みと効果にまったく影響しません。 融雪しながら暖房の働きは何の支障もなく働きますので室内が寒くなることもありません。 雪の状態でファンの強弱を選びます。 融雪ファンのON・OFFは、他のシステムとは独立して働きます。


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